ケータイビジネス

今回のコラムは内容的に様々な問題を引き起こす可能性があるため、

情報を省略したり、修正したりしている部分があります。


とかなんとか書きましたが、軽い気持ちで読んで行ってネ。

普段私は、PCを持たない携帯ユーザともメールのやり取りを行っているのですが、先日変わったメールが届きました。


XXX様からメッセージが届いています。

以下のURLをクリックしてください。

http://xxx…..


インターネットユーザにはお馴染みのグリーディングカードです。知人からのメールなので、当然そのままクリックします。ブラウザが起動し、該当ページが表示されました。おそらく携帯ユーザ向けのサービスなのでしょうシンプルなページです。

そのページには、小さな絵と知人からの短いメッセージが書かれていていました。更に「メールを送る」というリンクボタンがあるので迷わずクリック。

まずは相手のキャリア(J-PHON,etc…)を選択し、カラーなのか白黒なのかを選択、更に相手の名前とメールアドレス、自分の名前とメールアドレス、そして送りたいメッセージと表示させる画像を選択して、送信ボタンをクリック。

しばらくしてから、私の元へそのサイトからメールが届きました。


XXXX様が

○○様のメールをご覧になりました。

ご利用ありがとうございました。


おお、これは便利かも。相手が読んだかどうかを必ず知ることが出来るのです。技術的には全然難しい事ではなくて、メッセージのページが開かれたらCGIか何かで送信者へメールを送れば良いのです。

なるほど、携帯でWebサイトが閲覧できるようになり、ユーザも増えてきたのでこういったサービスも人気が出るのだろうねー。アイデア勝負だねー。

って、ちょっと待てっ!

このサイトって何で成り立ってるの?

一般的なグリーディングサービスを行っているサイトだと、当然バナー広告などが張ってあり、おそらくはそれで収益を上げているのですが、見た限りこのサイトには何処にも利益が発生する要素が存在しません。

仮に2人のユーザがメールをやり取りすると、最低4通のメールがこのサイトから配信されます。さらに、このサービスのシステムを考えてみるとユーザはねずみ講方式で無尽蔵に増えていき、ハッキリ言ってメールサーバの負荷は日々高まるばかりで最終的にはサーバダウンを引き起こします。

対処方法として、メールサーバを増設したり、スペックアップしたり、回線を太くしたりする訳ですが、利益がないのですから難しいです。

さて、このサービス提供者が利益を得るとするならば、いったいどのような方法か?

私ならば、メールアドレスおよび電話番号の収集と答えます。

メッセージをやり取りする場合、少なくともお互いのメールアドレスと名前(任意)、利用しているキャリアは必須項目で、これらの情報はサーバに自動的に蓄積されていきます。

更に、まだ多くの人が XXXX-XXXX-XXXX-@xxx.xx.xx という電話番号が頭についたメールアドレスを用いているため、かなりの確立で利用ユーザ何割かの電話番号を収集することが可能です。

インターネット上で売買されている主なメールアドレスリストは、掲示板など不特定多数のメールアドレスが存在するページを自動巡回して、メールアドレス部分のみを抜き集めたものがほとんどで、リスト内の何割かは、全くのでたらめなメールアドレスか、または使用されなくなり既に存在しないメールアドレスだったりします。

今回のサービスにより蓄積されたメールアドレスは、ほぼ間違いなく「生きているアドレス」なのです、まあ未使用になってしまえば別ですが。

私のように携帯ユーザとPCでやり取りする人間も数割いるわけで、リスト内のアドレスは全てが携帯電話のものではありませんが、それはほんの数割であり携帯ユーザ向けにダイレクトメールを送りたい人には、うってつけのリストなのです。

こういったリストは、内容の正確さは当然ですが、ユーザ情報が付加されていればいるほど価値があります。つまり、どのキャリアの携帯を利用しているか、など。

携帯Webの世界はユーザ的にもサービス的にもまだ不安定な要素が多く、Webに対するユーザの認識も甘いと思われます。ですから今回のようなサービスが何の疑問もなく広く受け入れられるのだと思います。現時点でも既に雑誌やテレビなどの媒体で携帯ユーザへ向けてWebってのはこういう世界なんですよー。怖いですねー。信じられませんねー。とかいう情報が広まりつつあるのですが、ユーザが警戒し始めるのはまだ少し先の事だと思います。

まあ、携帯電話という「手軽さ」が認識の甘さを生み出しているのかもしれませんね。

ちょっとマジメに、かつ深刻そうに書いちゃいましたが、後半は全部私の憶測であり実際にアドレス収集を目的に、そのグリーディングカードサービスが運営されているかどうかはわかりません。まあ、そういう可能性もありますよー、って事で。